反戦平和は敗北したか ロシア・ウクライナ戦争をめぐって

反戦平和は敗北したか ロシア・ウクライナ戦争をめぐって
2月23日(金・休日)14時から
亀城プラザ 第三会議室土浦市中央2-16-4 JR土浦駅から徒歩十分。または西口からバスで「亀城公園前」下車)
お話 池田五律さん(戦争に協力しない!させない!練馬アクション)
   そのあと討論
参加費 500円
主催 戦時下の現在を考える講座  連絡先 090-8441-1457(加藤)
mail: underthewarregime@gmail.com       
            

 イスラエルによるガザへの、虐殺と言っていい攻撃が止まらない。世界中から抗議の声が上がり即時停戦を求めているが、攻撃はやむ気配もない。先進国は軒並みイスラエル支持のままだ。私たちのいる国でも、今回の攻撃の直接のきっかけとなったハマス他による攻撃についての評価をめぐっては意見が分かれるものの、即時停戦で反戦運動は一致している。
 だがロシア・ウクライナ戦争にたいしては事情が異なる。即時停戦を求めると「プーチンの味方」と呼ばれ、ウクライナ祖国防衛戦争を支持しないと表明すれば人間性に問題があると言われる。それでは議論もできなくなってしまう。侵略に対して人々が抵抗することと、国家として侵略に対峙して人々を動員して戦うことは違うことだ。ウクライナもロシアもこれ以上人が傷つき死なないために国家間の戦争を止めよう、と言うと不正義に加担することになるらしい。しかし今必要なのは正義の実行や懲罰ではなく、これ以上の血が流れるのをいったん止めることではないのか。
   もちろん侵略したロシアが圧倒的に間違っている。欧米諸国はウクライナを支持している。けれどもかつて第三世界と呼ばれ今はグローバルサウスと呼ばれている地域は必ずしもウクライナを支持していない。ロシアを支持しているのでもない。グローバルサウスは私たちの住む国も含めた欧米諸国、いわゆる先進国が二重基準で事態に対応していると、歴史の中で血を流して教えられた植民地の側だ。ウクライナからの難民は欧州で受け入れられるのに、肌の色が違うとなぜ受け入れられないのか(私たちの住む国でも、難民の受け入れをかたくなに拒んでいながらウクライナからの「避難民」は受け入れている)。グローバルサウスの中で起きている戦争や虐殺にはなぜ関心が払われないのか。それはあれだけ一方的な虐殺をしているにも関わらず、なぜイスラエルが先進国から支持されるのかと言う問題とも重なる。そしてウクライナの大統領はイスラエルを支持している。
 戦争には「いい戦争」と「悪い戦争」があるのだろうか?「不正義の平和」であっても戦争よりはましなのではないのか?
 国旗を打ち振っての戦争反対とは一方の勝利を願う戦争反対だ。「戦争反対」とはこれから戦争を起こさないための、起きてしまった戦争を止めるための言葉ではなかったか。
 今、私たちは反戦平和運動の大きな曲がり角に立ち会っているように思える。だから問いたい。反戦平和は敗北したか、と。長く反戦運動に関わってきた池田五律さんに、戦後反戦平和運動の歴史からロシア・ウクライナ戦争をどうとらえるのか、を話してもらい、そこから集まった人たちと議論をしたい。

G7サミットを問う ~内務・安全大臣会合は必要か?~

デモと集会
G7サミットを問う ~内務・安全大臣会合は必要か?~
◎デモ
12月9日(土)13時45分 水戸駅北口ペデストリアンデッキ集合
14時出発                
◎集会
16時から
茨城県水戸生涯学習センター小講座室(茨城県水戸市三の丸1-5-38 茨城県三の丸庁舎3階。JR水戸駅北口から徒歩15分。あるいは駅からバスで「銀杏坂」下車7分。)
お話 「国境管理と無登録移民―市民社会が瓦解させる国境」
稲葉奈々子さん(上智大学教員・移住者と連帯する全国ネットワーク運営委員)
そのあと討論
参加費五百円
主催 戦時下の現在を考える講座  ツイッター @against_war
                 メール  under_the_war_regime@yahoo.co.jp
連絡先 090-3902-5801(藤田) 090-8441-1457(加藤)
今年2023年は日本がG7サミットの議長国です。首脳会合はすでに5月に広島でありました。それ以外の大臣会合もほとんどが終了していますが、まだ予定されている会合が残っています。それは12月8日から10日かけて水戸市民会館を会場におこなわれる内務・安全大臣会合です。内務・安全大臣会合では、国際組織犯罪、国際テロ、サイバーセキュリティ、環境犯罪、児童の性的搾取・虐待などに関する治安政策が議題になります。昨年のドイツでの会合では、ロシアのウクライナ侵略が非難され、ウクライナへの支援が確認されたので、今年はイスラエルによるパレスチナ侵攻がどう扱われるかも注目されます。いずれにしても、G7とは自ら世界の頂上だと勝手に名乗る連中の集まりであり、国際法上の正当性は何もありません。こんなものを許してはいけません。大臣会合が行われる水戸市民会館に向けてデモを行い、反対の意思を示したいと思います。私たちの集会では、移民問題の専門家である稲葉奈々子さん(以前は茨城大学で教鞭をとられた)に「国境管理と無登録移民―市民社会が瓦解させる国境」と題してお話いただきます。茨城県には東日本入国管理センター(牛久入管)があり、今年は入管法改悪もありました。移民・入管問題そのものは、今回の内務・安全大臣会合の議題にはならないかもしれません。しかし、出入国管理制度は外国人労働者・移民・難民を犯罪者扱いする治安政策として行われています。その外国人労働者・移民・難民の問題を、私たちは全く逆の視点―彼らが社会的に生きられる社会を実現するーから考えてみたいと思います。

11・11潮来育樹祭反対デモ

11・11潮来育樹祭反対デモ
私たちの社会に天皇制はいらない!この大地に王の居場所はない!皇族は茨城に来るな!
11月11日(土)14時40分集合 15時デモ出発
集合場所 内洲第一児童公園(茨城県潮来市潮来101-4 鹿島線潮来駅から徒歩15分。富士屋ホテル前。駅からあやめ園を越えて川沿いにまっすぐ)
鹿島線は極めて本数の少ない電車です。時刻表で確認してください。
※国旗など、ナショナリズムを想起させるものの持ち込みは固くお断りします!
呼びかけ いい会議(潮来育樹祭に反対する会議) 連絡先090-8441-1457(加藤) メールアドレス 2023iikaigi@gmail.com ツイッター @iikaigi ブログ iikaigi.hatenabiog.com

 全国育樹祭は毎年恒例の天皇四大行事の一つである植樹祭で天皇が植えた木を、皇族が手入れしに来るイベントです。いずれも森林の育成、保護という名目が付されているようです。その育樹祭が今年は茨城県潮来市にやってきます。
 しかし植樹祭・育樹祭は本当に森林の育成、保護の役に立っているのでしょうか。大きなイベントをして注目を集めても、それは一過性のものです。そのイベントのために費やす資金や人材を、直接森林保護事業に使う方が効果的なのではないかと思えます。植樹祭を行うために森林を切り開いて会場を作っていた事例もありました。ここには大きな矛盾がないでしょうか。
 むしろ植樹祭・育樹祭は、日頃意識することのない天皇・皇族の存在を地域社会にあらためて意識させるためのイベントといえるでしょう。生まれた時から特別視され、国家の象徴、国民統合の象徴とされる一族との関係を思い起こさせ、あるいはあらためて作るために森林の育成、保護をお題目として利用しているのではないでしょうか。育樹祭は天皇が植えた木を、その跡を継ぐ皇族が手入れする行為に天皇家の継続を重ね合わせたイベントですが、そもそも天皇や皇族が植樹や手入れをしたからといって、木に何か変化があるでしょうか。彼らはただの人間でしかなく、変化が起きるはずがありません。私たちが彼らを神聖視したところで植物も同じくそうするわけがありません。私たちが生きていくために「特別に偉い人」は必要ありません。人間同士の対等な関係を築いていくためには、むしろ有害な存在ですらあります。私たちに主人や王はいりません。天皇制は私たちには不要です。
 私たちは、自分たちのいる国を民主主義国だと思わされていますが、ちゃんと意思表示を行えているでしょうか?SNSでしか言いたいことを言えないのではないでしょうか?王のいる国に本当の意味での民主主義など成り立ちません。憲法では国民が主権者だとされています。しかし、主権者の規定より先に象徴の規定がある憲法とは何なのでしょう。そもそもこの社会には国民として法的な地位を認められていない、異なった民族の人々も多く暮らしています。天皇が象徴する国民、という前提はそうした人々との間にくだらない分断を持ち込もうとするものです。
 そう考えて11月11日に式典の行われる潮来でデモをします。植樹祭の元となった「愛林日」の植樹行事は茨城の現在の茨城県桜川市真壁町から始まりましたが、私たちにそんな伝統はいりません。
 みなさん、ぜひデモに参加を!

学習会 G7内務・安全担当大臣会合を問う 【変更あり】【訂正あり】

学習会 G7内務・安全担当大臣会合を問う  【変更あり】【訂正あり】
2023年10月7日(日)14時~→15日(日)14時~
茨城県水戸生涯学習センター 小講座室(茨城県水戸市三の丸1-5-38 茨城県三の丸庁舎3階。JR水戸駅北口から徒歩15分。あるいは駅からバスで「銀杏坂」下車7分。)
参加費 500円
お話「G7内務・安全担当大臣会合とは何か」→「G7内務・安全担当大臣会合と戦争国家化」池田五律さん(戦争に協力しない!させない!練馬アクション)
  そのあと討論
主催 戦時下の現在を考える講座
mail: underthewarregime@gmail.com 
blog: http://inwartimeinibaraki.hatenablog.com/ 
twitter: https://twitter.com/against_war
連絡先 090-3902-5801 (藤田)        090-8441-1457(加藤)

 五月に広島で行われたG7サミットは散々なものでした。そもそも核兵器保有し続けている国の首脳が、広島で、しかも核の発射ボタンを持った状態で会合を開くこと自体がおかしいのですが、そこで核兵器削減の議論が進むはずもなく、アメリカを中心とした核抑止体制が追認され、中国やロシアの核が批判されるだけで終わりました。G7と言いながらほかにも多くの国、地域が招かれていたのは事実上G7だけではもはや何事も決められない、進められないことの現れにも見えます。ウクライナ大統領は議長国の日本を飛び越えてロシア・ウクライナ戦争のための会議を呼びかけ、日本が議長国として機能しているのかも怪しいところです。
 今年いっぱい日本はG7の議長国で、年内にあと二つ会合があります。十月には大阪で大阪・堺貿易大臣会合が開かれ、十二月にはここ茨城・水戸で内務・安全担当大臣会合が開かれます。
 内務・安全担当大臣会合とはどんな集まりなのでしょうか。日本に内務省があったのは七十年以上前のことなので内務と言ってもピンときませんが、日本においては警察や地方行政を担当していました。なので内務・安全担当とは警察・治安担当と考えていいでしょう。G7の個別会合として行われるようになったのは最近のことで、以前は司法・安全担当大臣会合でした。司法大臣会合は独立して、今回は七月に東京で行われています。
 国際条約に基づくでもなく、経済と軍事を背景に世界の頂点として(G7サミットのサミットとは山頂のことです)七か国の私的利害のための秩序をつくろうとするG7が正しいものとはとても思えません。国際会議というと浮かれ気味の報道が流れますが、そこで何が行われようとしているのかは冷静に見る必要があるでしょう。
 水戸で行われる内務・安全担当大臣会合では一体何を話し合おうとしているのか、十二月を前に考えてみたいと思います。

*十二月には集会とデモを予定しています。

育樹祭と天皇制について考えるための学習会

育樹祭と天皇制について考えるための学習会
9/17(日)14時から16時
亀の井ホテル潮来会議室
茨城県潮来市水原1830−1 JR延方駅から徒歩一時間、タクシーで10分。水郷潮来バスターミナルから15分。)
お話 「天皇制文化とは何か」
千本秀樹(現代史研究者 筑波大学名誉教授)
参加費 無料(カンパ歓迎)
主催 潮来育樹祭に反対する会議(略称いい会議) 
連絡先090-8441-1457(加藤) メールアドレス 2023iikaigi@gmail.com
ツイッター @iikaigi ブログ iikaigi.hatenabiog.com
潮来育樹祭に反対する会議(略称いい会議)は、今年の育樹祭に反対するために茨城県内の有志で取り組んでいる、期間限定の集まりです。十一月の育樹祭に向けて学習会などを行っていきます。関心のある方は連絡を!
十一月には潮来でデモをします!

 今年の十一月に潮来市茨城県水郷県民の森で第46回全国育樹祭が行われます。
 戦前、木材資源確保のために設けられた「愛林日」(最初に行われたのは真壁町の鬼ヶ作国有林です)は敗戦後に植樹祭へと変わりました。戦争により荒廃した森林資源を復興させるための催しは天皇を呼ぶ行事となり、森林は国土として天皇と重ねてイメージされました。天皇が直接木を植える行為は宗教的な行為と意識されていたようにも思えます。
 育樹祭は植樹祭の後に、天皇の植えた樹木を皇太子が手入れする行事として一九七七年に始まりました。森林の成長と天皇家の世代交代が重ねて考えられたのでしょうか。
 しかし全国的な植樹による森林復興、林業復興は七十年代まではうまくいっていましたが、八十年代以降産業としての林業も人工林の生態系も崩壊しています。
 天皇制も後継者問題から存続が危ぶまれています。半世紀後に今の形で維持されているとは思えません。森林と天皇・皇族がこのように重なって見えるとは皮肉なものです。植樹祭を始めた頃には思いもよらなかったことでしょう。
 人を身分、貴賤で考える思想である天皇制は差別そのものです。私たちは差別がないと成立しない社会に住みたいのでしょうか?
 今回の学習会では日本の現代史を研究している千本秀樹さんに、天皇制とは何なのかを聞き、参加者と議論をしたいと思います。